Vol. 16
MONOSPINAL

Mikiya TAKIMOTO
× Makoto YAMAGUCHI

瀧本幹也(写真家)× 山口誠(建築家)

Dec 9, 2023 – May 25, 2024

瀧本幹也氏 5月25日(土) 14:00-17:00 在廊予定


MONOSPINAL(モノスパイナル)一。

山口誠の設計によって東京・浅草橋に姿を現したこの建築は、外観を9層の斜壁に囲まれ、中の様子を窺い知ることはできない。空へと向かって広がる逆勾配型の斜壁は、高架線路や雑居ビルが密集する街において周囲からの音、光、風をコントロールし、建築に高い自律性をもたらしている。

瀧本幹也は、この容易には説明し難い建築を見たとき、自らの写真で捉えてみたいという衝動に駆られたという。MONOSPINALが持つ幾何学的な線と面に着目し、それを手がかりとして、4×5インチフィルムの大判カメラで切り取っていくことを試みた。本展では、そこで生まれた10点の写真作品を掲出する。

 “部分”にフォーカスしたこれらの写真は、情報が削ぎ落とされ、無機的に描かれた絵画のようである。しかしよく見ると、撮影時に緻密に計算された光の影響で斜壁の質感が残されており、それが生きている建築であることを教えてくれる。

建築を撮るという行為は、建築家が二次元から三次元に起こしたものを、再び二次元に変換する作業だと瀧本は語る。そのとき、写真家の建築への眼差しが表れる。本展を訪れた人は、建築家と写真家の関わりによって再構築されたもう一つのMONOSPINALに出会うことになるだろう。


瀧本幹也(写真家)
1974年生まれ。代表作の『BAUHAUS DESSAU ∴ MIKIYA TAKIMOTO』では、現代デザインの基となったドイツの造形学校バウハウス・デッサウを構成的にとらえ、抽象絵画のような独特な視点で表現した。また『LAND SPACE』では長きにわたりこの大地に育まれてきた自然の壮大さと、人類の手によって生み出された先端文明である宇宙産業の造形美との相似形に着目し「LAND」「SPACE」という一見対極に見えるふたつの視点から、なぜか地球を俯瞰しているかのごとき感覚を与えた。写真と映像で培った豊富な経験と表現者としての視点を見いだされ、是枝裕和監督の映画『そして父になる』『海街diary』『三度目の殺人』では撮影監督を務め、独自の映像世界をつくり出した。主な展覧会に「CHAOS」(Galerie Clémentine de la Féronnière、パリ、2018)、「CHAOS 2020」(妙満寺、京都市、2020)、「PRIÈRE」(大阪市中央公会堂、大阪、2021)、「隈研吾展」(東京国立近代美術館、東京、2021)があり、『CHAOS 2023』(OGATA Paris、パリ、2023)および、『MONOSPINAL』(MYD Gallery、東京、2023)にて新作を発表。https://mikiyatakimoto.com


Open Hour|
Please schedule an appointment beforehand via Contact.

One exception: please note that reservations are NOT required for visits between 12PM and 5PM on Saturdays.

アポイントメント制となりますので、事前のご予約を予約フォームよりお願い致します。
(日・祭日は休廊となります。)
毎週土曜日は12:00-17:00のみ、ご予約不要にてご来廊頂けます。


Past Exhibition

 

 

Vol. 15
Shakkei - Neighbouring Textures

Kentaro KUMON
Makoto YAMAGUCHI

借景 - 隣り合うマチエール
公文健太郎
山口誠

Sep 3, 2022 – Dec 17, 2022 ( part 2 )

Nov 13, 2021 – July 30, 2022 ( part 1 )


日本庭園における借景について考え始めた建築家・山口誠は、写真家・公文健太郎に声を掛け旅に出た。二人は全国の名園を巡りながら、日本の文化を考え、借景の魅力を探している。それをカメラに収め、さらに出来上がった写真を見て新たな発見をする。そこには、異なる素材が並ぶ「隣り合うマチエール」がありました。

特集サイト:https://shakkei.jp

公文健太郎 Kentaro KUMON
写真家 1981年生まれ。ルポルタージュ、ポートレートを中心に雑誌、書籍、広告で幅広く活動。同時に国内外で「人の営みがつくる風景」をテーマに作品を制作。近年は日本全国の農風景を撮影した『耕す人』、川と人のつながりを考える『暦川』、半島を旅し日本の風土と暮らしを撮った『光の地形』などを制作。 www.k-kumon.net

山口誠 Makoto YAMAGUCHI
建築家 1972年千葉県生まれ。東京芸術大学大学院建築専攻修士課程修了。2001年に山口誠建築設計事務所、2007年に山口誠デザイン設立。国内外でプロジェクトを手がけ、高い作品性は世界的な評価を得ている。 www.ymgci.net

 

他の場所から来た景「Liebeslied」©RutBleesLUXEMBURG

ロンゴ後の集の研究、2016年(#201604290015)(小林祐希主演、世界、2016年)©KenjiHIRASAWA

 
 

 

Vol. 14
Light and Heat

Rut Blees LUXEMBURG
Kenji HIRASAWA

光と熱
ルット=ブレス・リュクサンブーグ
平澤 賢治

Jul 17 – Oct 30, 2021


世界の姿を捉える手法は実に様々。言語という共通概念に立脚 し表現する文学、二次元の画像で描き出す絵画や写真、三次元 でそのボリューム感をも示す彫刻や模型、さらには数字による 統計データや音符に置き換える音楽など、具体的かつイマジネ イティブな表現で私たちは世界の姿を理解しています。何故な ら私たちが生きる世界とはそれほどまでに重層的で複雑、かつ 魅力な多様なエレメントによって構成されており、その事実を 多くの人々が暗黙のうちに了承しているのです。ただ、世界を表現する方法を二つに大別するとしたら、“見えるもの”と“見えないもの”で構成されていると言えるでしょう。今回の展覧会がフォーカスするのは、夜の光と生物が発する熱。被写体のエネルギーの“存在”を科学の力で視覚化した写真表現です。世界の姿、その理解の姿勢に刷新が求められる現在、写真表現の拡張に挑む二人の作家、ロンドンのロイヤル・カレッジオブアートでは師弟でもあるルット=ブレス・リュクサンブールと平澤賢治の作品を通して、新たな領域から見つめ直して見たいと思います。

ルット=ブレス・リュクサンブーグ Rut Blees LUXEMBURG
サイズから素材選択までスケール感のある大規模な写真表現で、都市景観を文化と光の現象で表現する作家として高い評価をえる。ドイツの大学で政治学を学んだ後、1993年にロンドン・カレッジ・オブ・プリンティングで写真学士号を、1996年にウェストミンスター大学で写真修士号を取得。近年のプロジェクト「シルバーフォレスト」(2016)ではウェストミンスター市庁舎の西側ファサードに作品設置。「ロンドン・ダスト」 (2011‒ 13)では、CGI写真表現の開発にも参加し、ロンドンの急速な建築的変化をアーカイブする一連の写真とムービー制作に取り組む。 http://rutbleesluxemburg.com

平澤賢治 Kenji HIRASAWA
1982年東京都生まれ。2006年に慶應義塾大学環境情報学部卒業後、スタジオ勤務を経て独立、渡英。2011年、写真集『CELEBRITY』(Bemojake)を発表し、ロンドンのギャラリーKK Outletにて同タイトルの個展を開催。写真雑誌『Photoworks』『GUP』の表紙を飾るなど、注目を集める。2016年には新作『HORSE』シリーズが、ISSEY MIYAKE MEN 2016年秋冬コレクションに起用。同年、Royal College of Art写真専攻修士課程を修了。現在は東京を拠点に活動。 http://www.kenjihirasawa.com


作家在廊予定 (10/12更新)
7/17 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
7/24 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
7/31 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
8/21 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
9/25 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
10/23 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)
10/30 (土) 12:00~17:00 (平澤賢治氏)

 

©In the Blue #1 by Takeshi SUMI

©“Tokyo Never Ending” by Louise Claire WAGNER

 

 

Vol. 13
La Lumière pour L’Avenir

Takeshi SUMI
Louise Claire WAGNER

光、未来に向かって
澄 毅
ルイーズ = クレール・ワーグナー

Apr 16 – Jun 26, 2021


“光をとらえる”、このテーマを追求した印象派の画家たち、彼らの作品には時間と空間によってデリケートに変化する光の質への注意深い眼差しが読み取れます。印象派が好んで描いたさりげない日常の風景における光は、ある時は踊るように軽やかに、またある時は射抜くような強さで私たちの心を惹きつけます。おそらく“光”には、私たちの記憶や知覚にダイレクトにアクセスする力があるのでしょう。今回の2人展でご紹介する写真家はいずれも光を作品制作の中核に置き、独自のアプローチと思考回路で光と向き合っています。京都に生まれた澄毅は2013年、東京からパリへと拠点を移し、2020年再び京都に戻り、「網膜の先の世界を見出す」を掲げ、写真とドローイングで光をまるで生きているかのようにビビッドに描き出します。一方、スイス・バーゼルに生まれ、パリで学び、現在東京を拠点として活動するルイーズ=クレール・ワーグナーは光の中に自分の身体を溶け込ませる手法や究極のエレメントに落とし込んで、印象として描き出します。Neo-impressionism 『写真、新印象派』ともいうべき二人の作品、新たな写真表現の出会いとなるはずです。

澄 毅 Takeshi SUMI
1981年京都生まれ。明治大学文学部、多摩美術大学情報デザイン学科卒。美術家のアトリエの勤務などを経て、2013年に活動拠点をパリに移し、作家活動を本格的に開始する。2020年帰国。京都を中心に作品制作と発表を続けている。写真集『空に泳ぐ』『指と星』(Libro Arte)。

ルイーズ = クレール・ワーグナー Louise Claire WAGNER
スイス・バーゼル生まれ。2012年 大学入学のためパリに転居。社会科学と都市計画を専攻し卒業。パリ在住中に写真活動を開始し、グループ展に参加。2014年初来日。以来、パリと東京を幾度となく往復する。フィールドワークの現場とした東京では建築を学ぶかたわら、日本文化や社会に触れ、写真家としての新たな境地を切り拓くことになる。複数の線、面、光等のさまざまな「エレメント」によって表現される『Tokyo Never Ending』は現在進行中である。

 

©Herbie YAMAGUCHI | Stay Safe, Keep Smile 2020

©Guenter ZORN | KAGURAZAKA Mignardises

 
 

 

Vol. 12
HOPE・PEACE 2020

Herbie YAMAGUCHI
Stay Safe, Keep Smile 2020

Guenter ZORN
KAGURAZAKA Mignardises

HOPE・PEACE 希望への日々2020
- A Dialogue Between Two Photographers -
ハービー山口 [ Stay Safe, Keep Smile 2020 ]
ギュンター・ツォーン [ KAGURAZAKA Mignardises ]

Jan 22 – Mar 27, 2021


予約制ギャラリーとなりますので、事前のご予約をお願い致します。ただし、毎週土曜日12:00-17:00のみ、ご予約不要でお越しいただけます。

作家在廊予定 (3/2更新)
2/13 (土) 14:00~17:00 (Guenter Zorn氏)
2/27 (土) 14:00~17:00 (Guenter Zorn氏)
3/6 (土) 14:00~17:00 (Guenter Zorn氏)


The year 2020 was marked by the advent of the new corona virus, which turned our world upside down. Humanity is fighting back but progress is still slow. People’s daily live is at the mercy of this pandemic menace. Survival is the order of the day. The unusual has become the new normal. Sanity is a valued commodity.  We can no longer simply enjoy being with other people, dining out, dancing, laughing, hugging or even share sad moments to comfort each other. We are constricted to social media interaction, which seems the opposite of social. Art including photography plays an even more important role
in coping with the dark times that are still with us in the new year of 2021. The joyful, optimistic and yet sensitive photographs by the two artists remind us of happier moments with HOPE on the horizon and PEACE as the pillar for a new beginning. 

新型コロナウイルスに翻弄された2020年、人々の日常生活から世のトップクラスのアジェンダに至る、すべてが白紙となり、生き残るための自粛が強いられました。“日常”が“非日常”に塗り変えられた日々を通して、私たちが気づかされたのは普段の暮らしのありがたさでした。食卓を囲み、朗らかに笑い、さりげない会話に興じる喜び。手を重ね、肩を抱き、共に悲しみを分かち合う仕草。さまざまなことに規制が及ぶ中でも人々はその不都合に堪え、未来への希望を信じて、日々を暮らしました。そんな日常に向けられた優しい眼差しが捉えた風景に向き合いたいと思います。


Herbie YAMAGUCHI
Born 1950 in Tokyo. His first encounter with photography was when he joined the photography club in the second year of junior high school. After graduating from college, Herbie moved to London in 1973 where he spent the next 10 years. While acting for a time as a member of a theater company, he met punk rock and new movement musicians, experiencing one of London's most exciting times. The portraits of musicians and the photographs of daily live in London were highly evaluated. Even after returning to Japan, he continued to focus on ordinary people, while collaborating with famous artists. Many of his works are in monochrome and snapshot style. His fans like his gentle style and sensitive approach to people. He comments: "I want to take pictures of human hope" and "I want to take pictures that make people feel like regular people". In 2014, he was selected as one of 140 photographers of the book "Eyes Wide Open! 100 Years of Leica Photography" commemorating the 100th anniversary of Leica. He is a member of TOKYO-GA, an international group of 100 photographers.

ハービー山口
1950年、東京都出身。中学2年生で写真部に入る。大学卒業後の1973年にロンドンに渡り10年間を過ごす。一時期、劇団に所属し役者をする一方、折からのパンクロックやニューウエーブのムーブメントに遭遇し、デビュー前のボーイ・ジョージとルームシェアをするなど、ロンドンの最もエキサイティングだった時代を体験する。そうした中で撮影された、生きたロンドンの写真が高く評価された。帰国後も福山雅治など、国内アーティストとのコラボレーションをしながら、常に市井の人々にカメラを向け続けている。多くの作品をモノクロームの、スナップ・ポートレイトというスタイルで残している。その優しく清楚な作風を好むファンは多く、「人間の希望を撮りたい」「人が人を好きになる様な写真を撮りたい」というテーマは、中学時代から現在に至るまでぶれることなく現在も進行中である。


Günter ZORN
Born 1953 in Bonn, Germany. Photography accompanied him from childhood, when he got his first camera from his father. He studied at the Institute for Media and Photo Technology of the University of Applied Sciences in Cologne and graduated as a photo engineer in 1978, to then join one of the largest photo companies at the time. He went on and spent almost 30 years in the photographic and printing industry with Stations in Germany, The Netherlands, France and from 1991 in Japan. During this period, he developed a deep sense for the importance and influence of photography in human communication. Günter’s work has been featured in frequent solo and group exhibitions in Japan, France and Germany. His first Photobook was published in 2019 depicting the daily live in his quarter, the Kagurazaka of Tokyo, where he resides since 2000. His work highlights every day live in the city, the many aspects of the Zen influenced wabi sabi and he is fascinated by the seas of Japan and other places and what is happening on its shores. He is a member of TOKYO-GA, an international group of 100 photographers.

ギュンター・ツォーン
1953年ドイツ・ボンに生まれる。ケルン工科大学を卒業、写真工学専攻。ポラロイド社に入社し、ヴィジュアルコミュニケーションとしての写真の重要性と影響力への感覚を磨く。ドイツ、オランダ、フランスで暮らした後、日本を第二の故郷として1991年に移り住む。2000年から神楽坂の住人として永住権を取得し、人々の日常の暮らしを精巧に描き出すと共に、微笑ましい瞬間にも穏やかな視線を注ぐ。日本、フランス、ドイツでの個展やグループ展に参加。

 

 
 

 

Vol. 11
Yukari CHIKURA
ZAIDO

地蔵 ゆかり [ 祭堂 ZAIDO ] 日本・原風景への旅

Sep 11 – Dec 12, 2020


12月の下記日程につきましては、 ご予約なしでご来廊頂けます。(12/02更新)

12/05 (土) 12:00~17:00

12/12 (土) 12:00~17:00
14:45~17:00 (作家在廊)


東北地方の雪深い村で継承されてきた新年の祭り『祭堂』。亡くなった父の夢枕によってこの祭りと出会うことになった地蔵ゆかりにとって、この神秘的な祭事を記録する行為は、自身の魂の再生とオーバーラップする時間であったでしょう。厳しい精進潔斎の行を経た能衆たちの優雅な舞と日本の厳しい冬が生み出す限りなく美しい原風景、厳しさと清らかさのみで成り立つ『祭堂−ZAIDO』には日本人の郷土に寄せる愛と真摯な姿勢が読み取れます。現代のお伽噺のような典雅な祭事が乗り越えてきたさまざまな災禍に想いを馳せ、改めて日本という大地が育んできた文化と人と自然の美しい関係について考え直してみたいと思います。

地蔵ゆかり Yukari CHIKURA
音大卒業後、作曲家・編曲家としてTVのコマーシャル制作やアーティストへの楽曲提供を行う傍ら、プログラマー、システムエンジニア、インストラクター、デザイナーなど様々な仕事を経験後、写真家の道へと進む。世界各地で12回の個展、グループ展に参加。作品はフランス国立図書館、グリフィン美術館(USA)に収蔵されている。

 

 
 

 

Vol. 10
Kentaro KUMON
La Vie entre le Ciel et la Terre

公文 健太郎 [ 土よ、光よ、 ]

Jun 1 – Aug 15, 2020


下記の日程につきましては、 ご予約なしでご来廊頂けます。

7/18(土)12:00~17:00
7/25(土) 12:00~17:00
8/1(土) 12:00~17:00


 人々に安心をもたらす“火”、古来より“文化”そのものとしても扱われてきたシンボリックな存在です。囲炉裏に暖炉、洋の東西を問わず、“火”は単に調理や暖を与える効用だけでなく、妖しげな炎の気配にはその扱いには、然るべき配慮を要するものであることを私たちに伝えているようです。 ギリシア神話に登場する神、プロメテウスがゼウスに火を奪われ、自然界の猛威や寒さに怯える人間を憐れみ、炎と鍛冶を司るヘーパイストスの炉から火を奪い、人間に“火”を与えたことでゼウスの逆鱗に触れ、3万年にわたる過酷な拷問を受けるストーリーはあまりにも有名ですが、“火”というアイコンは太古の昔より、私たちにこの相反する両極端のイメージとして認知されてきました。 近年、日本全国の半島をめぐり、その地の人々の暮らしを間近で見つめてきた公文健太郎。その現実を克明に記録したシリーズ『半島』には、外来文化を迎え入れる海に面した玄関という意味合いから、陸地の行き止まりという、置き去りにされた風景の過去の痕跡と現在の姿が描かれています。責任の所在が見えづらい法令の施行で、内部から蝕まれようとしている半島の自然、同時に、その地で日々を懸命に生きる人々の姿。 世界が今、この瞬間にも直面している共有課題、“この天と大地の間でどのように生きるか?”へと想いが導かれる作品たち。2010年代の日本の半島に流れている本物の時間に向き合っていただければ幸いです。

公文 健太郎 Kentaro KUMON
1981年生まれ。自由学園卒業。1999年、植林活動でネパールを訪れたことをきっかけに写真家活動を本格化。ルポルタージュ、ポートレートを中心にエディトリアル、書籍、コマーシャル等、ジャンルを縦断した活動を展開。国内外で「人の営みがつくる風景」をテーマに作品を発表。日本写真協会新人賞受賞。
http://www.k-kumon.net

 
 

 
 

 

Vol. 9
Taishi HIROKAWA
Sonnet 60

広川 泰士 [ ソネット 60 ]

Jan 24 – Mar 28, 2020

Opening reception: Jan 24  18:30〜20:30


3月28日(土) 休廊のお知らせ

東京都からの今週末の外出自粛要請を受けまして、MYD Galleryは3月28日(土)を休廊とさせていただきます。 皆さまのご理解を賜りますようお願い申し上げます。

下記の日程につきましては、 ご予約なしでご来廊頂けます。
2/15(土)12:00~17:00
2/22(土) 12:00~17:00
2/29(土) 12:00~17:00
3/7(土) 12:00~17:00
3/21(土) 12:00~17:00
3/28(土) 12:00~17:00(中止)


時の流れを記録する、それは写真に託された大きな使命のひとつでしょう。本展がフォーカスするのは“時”への解釈、過去から未来へと流れる時間と共に変容する自然界の姿と時を生き抜く“女性たちの大らかさ”です。“時”の残酷さを謳ったシェークスピアのソネット第60番を下敷きとし、ランドスケープ作品 『Time & Tide』とポートレート作品『明治の女性たち』を同じ空間で呼吸させることで“時”への新たな考察をしたいと考えました。時の軌跡で構成された連作『Time & Tide』、そして、激動の時代を美しく、かつ強い意志を持って駆け抜けた『明治の女性たち』から厳選された作品での構成です。広川泰士の地球に寄せる限りない感謝と賛美、そして、凛と生き抜いた女性たちへの静かなる尊敬に満たされる写真空間をご堪能ください。

広川 泰士 Taishi HIROKAWA
神奈川県逗子生まれ。大学時代に始めた8ミリ映画撮影から次第に写真に興味を持つようになり、独学でキャリアを積みながら1970年代よりフォトグラファーとして活動を開始。以降、ファッションや広告などの写真撮影のみならず、CMや映画の撮影監督など、幅広いフィールドで第一線の活躍を続ける。一方で写真作家としても、日本全国の原子力発電所のある風景を撮影した「STILL CRAZY」、悠久の時間をテーマに世界各地で巨岩と星の軌跡を記録した「TIMESCAPES -無限旋律-」、現代日本における自然と人間の営為を俯瞰的に捉えた「BABEL」など、時間や環境と人間の存在を問う数々のスケール感のある作品を発表する。[作品コレクション] ロサンゼルスカウンティ美術館、プリンストン大学美術館、サンフランシスコ近代美術館、フランス国立図書館、東京国立近代美術館、東京都写真美術館、神戸ファッション美術館他

 

 
 

 

Vol. 8
Muga MIYAHARA
IMAGINARY PORTRAITS

宮原 夢画 [ 幻想肖像集 ]

Oct 25 – Dec 27, 2019

Opening reception: Oct 25  18:30〜20:30


肖像画を描くということは、美術の歴史を振り返るまでもなく、アート表現の最も大きなミッションが託されたカテゴリーであることに異論を唱える人はいないでしょう。自分のアイコンをつくり上げることに時に、現実社会での自己実現以上に大きな意味を見出し、そのために注がれた膨大なエネルギー。その有限の生命を生きる人間の『Raison d’etre』、存在の確立への強い意思と儚い願望とも言えるかもしれません。 ただ、21世紀という時代が可能にしたバーチャル領域での人間活動の拡張がこの「自分が生きた証」である、“自分の肖像を描く”という行為の価値を見失せています。今こそ見直すべき“写真が創られる過程”で存在する写真家と被写体のセッションで生じる挑発、葛藤、思考、同意・共鳴に想いを馳せながら、今を生きる、そして今を残す写真の魅力を辿りたいと願っています。

宮原 夢画 Muga MIYAHARA
1971年東京都生まれ。父であるアートディレクター、宮原鉄生から幼少時より絵画を学び、シュールレアリズムの画家の影響を受ける。1993年にビジュアルアーツ卒業、桑沢デザイン研究所に入学。 1996年にフリーランスフォトグラファーとして活動を始め、2001年にはイマージュに所属するも、 2010年に独立し自身の写真事務所Muga Miyahara Fotografiaを設立。現在に至る。 19世紀の湿板写真技法やアルブンプリント等の古典的な写真技法から最先端のデジ圧表現の可能性を探求し、作品へと昇華させる独自のスタイルには、宮原の根幹を支える日本の伝統文化、茶道、 華道が磨き上げてきた形式美への深い造詣が読み取れる。

 

 

 

Vol. 7
GOTO AKI
TERRA 2019

GOTO AKI [ 地球相貌 ]

Jul 12 – Sep 27, 2019

Opening reception: Jul 12  18:30〜20:30


作家在廊日 (作家在廊時間は予約不要)
7/12(金) 15:00~20:30(18:30〜オープニングレセプション)
7/13(土) 13:00~19:00
7/27(土) 13:00~19:00
8/10(土) 13:30~19:00
8/31(土) 13:00~19:00
9/6 (金) 15:00~20:30

ナイトギャラリー&トークイベント
18:30~20:30
ゲスト 太田菜穂子氏(キュレーター)

9/21(土) 13:00~19:00
9/27 (金) 15:00~20:30

クロージングイベント
19:00~20:30
ゲスト 公文健太郎氏(写真家)


その誕生から、地球という惑星上の流れた時間、その軌跡は地表、地下、火山、河、そして海底に厳然たる事象として堆積され、克明に刻まれています。その圧倒的な美しさ、怖さ、激しさ、静けさには見るものを沈黙させる力があります。地球誕生は46億年前、人間に一番近いとされる霊長類誕生が500万年前、二足歩行の原人が現れるのは200万年前、そして人類の歴史が文字として語られる“有史”は紀元前1000年から始まりました。人間には計り知れない時間を経てきた地球、TERRA(地球)にGOTO AKIは限りない敬意と崇敬の念を持って長年にわたって向き合ってきました。『TERRA 2019』では“世界”と“地球”という二つの概念をどのように捉えどのように向き合うべきかを過去から現在、現在から未来へのメッセージとしてキュレーションしています。悠然たる地球に寄り添うこととは? 今、改めて、GOTO AKIの視線が捉えた地球の相貌、その時間に向き合いたいと思います。

GOTO AKI
1972年川崎市生まれ。1995年上智大学経済学部経営学科卒業。1999年東京綜合写真専門学校写真芸術第二学科卒業。 武蔵野美術大学造形構想学部映像学科非常勤講師。1993年の世界一周の旅から現在まで56カ国を巡る。1999年より写真家としての活動を開始。 同年、 初個展「journey on life」(ニコンサロンJuna21)を開催。 主な個展に「LAND ESCAPES」(キヤノンギャラリー 2010年)、 「LAND×FACE」(キヤノンギャラリー 2015年)、「terra」(キヤノンギャラリーS 2019年)等。 写真集に「LAND ESCAPES」(traviaggio publishing 2012年)、「LAND ESCAPES -FACE-」(traviaggio publishing 2015年)、「terra」(赤々舎 2019年)がある。2018年「日経ナショナルジオグラフィック」誌にてキヤノン連載広告「テラ〔地球〕の声」を撮影。現在は日本の風景をモチーフに地球的な時の堆積と光をテーマとした創作活動を続ける。

 

 

 

Vol. 6
Kozo YANO
correspondances 2019

矢野 紘造 [ 万物照応 ]

Apr 19 – Jun 28, 2019

Opening reception: Apr 19  18:30〜20:30


何気ない日常の風景の中に散りばめられた人生の味わい、そこに静かな喜びと一抹の哀しみを見出すKozo YANOの眼差し。この世界は、論理的であると同時に超自然が密接に交流することによって生まれる偶然と必然によって構成されているのかもしれません。永きにわたってヨーロッパを拠点として活動してきたアーティスト、Kozo YANO。ヨーロッパの時間によって醸成された西欧的美的思考、そして日本人としての無常観、ふたつの磁場が織りなす本展はふたつの作品が対峙する“コレスポンダンス”の手法で語られます。日常と非日常が錯綜する“旅の時間”のような写真空間をご堪能ください。

矢野 紘造 Kozo YANO
写真家。東京生まれ。1971年、船でヨーロッパを目指す。各地を放浪し3年後に帰国。1979年、シベリア経由で再度ヨーロッパに向かい、パリ東駅へ。 パリ在住40年。自分が目にし、感じた事を写真というメディアを通して表現する。旅をする事で出会える瞬間に心奪われ、その瞬間を自分の歴史としながら、写真を撮ることにエネルギーを捧げる。

 

 

 

Vol. 5
Ichigo SUGAWARA
Passage du Temps | Passage de la lumière

菅原 一剛 [ 時の軌跡、光の軌跡 ]

Jan 9 – Mar 22, 2019

Opening reception: Jan 9  18:30〜20:30


“今”という時間は瞬く間に掌から過去へとこぼれ落ち、未来は私たちの前に一定の距離感を保ちながら、どこか希薄な空気感を漂わせ果てしなく拡散していくかのようです。現在、過去、未来、「私たちは一体、どの時間を拠り所にして“今”を生きているのだろうか?」と。そんな漠たる不安と不信の中で、菅原一剛が写し出す寡黙な世界に向き合うと、不思議な安堵感に包まれます。穏やかな風景の中に宿るのは静止した時間の姿、ベニスのサンマルコ広場で、奈良の山里で、そして森の陽だまりでその姿はどっしりとした存在感で私たちを受け止めてくれるようです。今回の展覧会では、静かな時の姿に想いを馳せ世界に点在する静かな時間と光の軌跡をご覧いただきます。

菅原 一剛 Ichigo SUGAWARA
1960年札幌生まれ。大阪芸術大学芸術学部写真学科卒業。フランスでフリーの写真家として活動 を開始して以来、ファッション、コマーシャルなどジャンルを縦断する活躍を展開。「ラフォーレミュージアム」での個展をはじめ滝やランドスケープをモティーフとした神秘的、幻想的な創作作品で高い評価を得る。1997年に写真集「青い魚」と「赤い花」(共に写像工房刊)を2冊同時刊行。写真家として、色彩に対する透徹した視線で、独自の表現領域を切り拓く。なお、撮影監督を務めた映画「青い魚」は1996年ベルリン国際映画祭にて正式招待作品として上映された。近年は湿板写真とデジタル写真それぞれの特性を生かし、新たな“光”の表現に取り組む。

 

 

 

Vol. 4
Minot-Gormezano
human・nature・scenery

ミノ・ゴルメザノ [ 人・然・景 ]

Oct 4 – Dec 26, 2018

Opening reception: Oct 4  18:30〜20:30


写真家とモデル、その関係性は作品の本質を形成する最大の要素です。ミノ・ゴルメザノの30余年に及ぶ創作活動は、まさに二人のアーティストの世界に対する確固たる姿勢と思考が凝縮しています。人間界と自然界が分断され、そのことによって生じる世界の亀裂や束の間の誘惑をミノ・ゴルメザノはダイナミックに、かつ精緻に描き出しています。“その地”に出逢うことで触発されるビビットな感覚を起点に、自らの肉体を自然の一部として溶け込ませ、“ひとつの宇宙の姿”として刻み込んだ作品を、今回はピエゾグラフィー(7段階のグレーインクで制作する最高級モノクロプリント)でご覧いただきます。なお、本展は日本で初めてのミノ・ゴルメザノの展覧会となります。皆様にご高覧いただけましたら幸いです。

Pierre Minot & Gilbert Gormezano

ジルベール・ゴルメザノ Gilbert Gormezano
1945年にポルトガル生まれ。医者、心理療法士、大学教授。パリとリヨンで神経生理学と心理学の教鞭をとる。2015年の逝去まで写真制作に専念する。

ピエール・ミノ Pierre Minot
1948年にリヨン生まれ。リヨン美術学校卒業。パリの装飾美術学校とリヨンの美術学校で「居住空間における不安」をテーマに講義。1983年から2015年のジルベールの死まで共に作品を制作。

 

 

 

Vol. 3
Marie DOCHER
time・climate・scenery

マリー・ドシェ [ 時・気・景 ]

Jul 9 – Sep 24, 2018

Opening reception: Jul 9  18:30〜20:30


写真には“時”をテーマとする作品が数多くあります。ただ、その中でもマリー・ドシェは時の経過を美しさ、臨場感、さらにロジカルなストーリーとして描き出します。代表作のひとつ、『Santiago de Compostella(サンチャゴ・コンポステ)』(2002)では、フランスとスペイン国境に位置するキリスト教の聖地にパリから単独徒歩巡礼に挑み、その道程で変化する自分自身を被写体とし、人間の肉体と精神の軌跡を描き出しました。それから十年後の2012年に取り組んだのは北欧に流れる夏の時間の記憶です。異なる3つのメディアを併用して構成された作品は、美しい北欧の夏の時間と空気、さらにその時空間に溶け込んでゆく人間の姿を穏やかなひとつの風景として表現しています。“時間とは何か?”、“今、ここに生きていることとは?” 写真の声に耳を傾ける時空間をお楽しみください。

マリー·ドシェ Marie DOCHER
パリを拠点に活躍する写真家。制作の依頼や自身のアート作品を制作し、現在までに7ヶ国での展覧会の開催、多くの雑誌に作品が掲載されている。

 

 

 

Vol. 2
Ryo OHWADA
macro・micro・scenery

大和田 良 [巨・細・景]

Apr 2 – Jun 22, 2018

Opening reception: Apr 2  18:30〜20:30


その比類なき盆栽コレクションで、世界的にも知られるさいたま市大宮盆栽美術館が所蔵する盆栽を被写体として制作されたシリーズ『FORM ‒ SCENERY SEEN THROUGH BONSAI』。ここには日本の伝統的な樹木の型や空間の取り方への美の規律が金屏風を背景とする独特なしつらえの下で語られています。盆栽という“生きている芸術品”(モノ)には、過去から現在まで時間の軌跡、“美を追求する姿勢”(コト)が刻まれているようです。さて本展では、この盆栽のシリーズに砂漠という厳しい環境下で“生きるかたち”、サボテンのシリーズを並列に並べることで、この文脈に対極となるもうひとつの磁場を置き、新たな視界から人間と自然界の関係性を“連なる風景”として眺めます。

大和田 良 Ryo OHWADA
1978年宮城県仙台市生まれ。東京工芸大学大学院芸術学科研究科卒業。2005年、スイス・エリゼ美術館「reGeneration. 50 Photographers of Tomorrow」展に選出。ドイツのLUMASギャラリーなど国内外で作品発表。2007年、初の写真集「prism」を青幻舎より刊行。2010年、フォトエッセイ集「ノーツ オン フォトグラフィー」をリブロアルテより刊行。雑誌、広告媒体などでも活躍しつつ、個展やグループ展などを多数開催。独自の作品を発表し続けている。 
東京工芸大学非常勤講師。

 


 

 

Vol. 1
Katsutoshi YUASA
space・wind・scenery

湯浅 克俊 [宙・風・景]

Jan 9 – Mar 21, 2018


Woodblock prints, namely the ukiyo-e, are recognized as one of the traditional arts of Japan. But the artwork by the woodblock print artist Katsutoshi Yuasa are an absolute, clear departure from conventional prints. Using photography and cutting-edge digital technology, he inserts the carving process of printmaking in the final stage of his work before completing his pieces. His work expresses “the signs left by time spent in thought,” seemingly running counter to time and era, and conveys the gravity of what is being lost today with a visceral impact similar to pain. This exhibition “space wind scenery” is a fine selection of the artist’s choice of different series, examining the true essence of the era inherent to the 21st century.

浮世絵を始め、日本の伝統芸術ひとつとして認知される木版画。 しかし、木版画作家、湯浅克俊の作品はそれらと圧倒的に一線を画するものです。 写真と最新デジタル技術を駆使し、最終段階で木版画の制作工程、“彫る”を挿しこみ、 作品を摺り上げる。湯浅の、時代と時間を遡行するかのような「思考の時間の痕跡」は、 私たちに現代という時代が喪失しようとしている“コトの重大さ”を痛みにも似た身体 感触で訴えかけてきます。今回の展覧会『宙・風・景』では、作家本人が選んだ異なる シリーズから作品を厳選し、21 世紀が内包する時代の本質に向き合いたいと思います。 

Katsutoshi YUASA
Born in 1978, Katsutoshi Yuasa graduated from Musashino Art University, majoring in printmaking. Moving his base to the United Kingdom, he completed a master’s degree at the Royal College of Art, London, in 2005, and has been engaged in activities mainly abroad. With extensive experience of solo exhibitions in Europe and North America, he has also participated in several internationally renowned art fairs. His work may seem like photographs at first glance, but they are all hand-carved prints, based on photographs taken by the artist. The shadows and light are expressed by the depth and width of the carving, and this outstanding skill allows viewers to even feel the actual atmosphere of the subject matter, with images similar to an intimate memory or an afterimage. His constant pursuit of ways to gain a contemporary view into Japanese woodblock prints, starting from the ukiyo-e, and to take them into the future is reflected in his work.

湯浅 克俊
1978年生まれの湯浅克俊は、武蔵野美術大学油絵学科(版画コース)卒業後、渡英。2005年ロイヤルカレッジオブアート(ロンドン)修士課程修了。海外を中心に活動。すでに欧米での個展も多く経験、数々の世界的なアートフェアなどに出品。一見、写真のように見える作品は、自身で撮影した写真を基にすべて手で彫られている。光の陰影は彫りの深浅、幅の広狭で表現されており、その卓越した技術によって実際の空気感までをも感じさせ、寄り添う記憶や視覚の残像のようなイメージを織り成している。日本の木版画を浮世絵から現代の視点、そして未来へ切り開いていく方法を真摯に追い求め、制作に反映させている。